■インタビュー、取材撮影までワンストップ!
私はあちこち取材に行くことが大好きです。
撮影はもちろん、実はインタビューも得意。
ライター業も長年担当してきました。
50歳の時に思いがけず病気が見つかり、長期療養のため、全ての仕事は一旦リセット。
「このまま死んでは悔いが残る」と思い、その後は身体の調子を見ながら、まずやってみたいことを優先して社会復帰しようと考え、好きだったカメラに専念することから始めました。
目の前の方の”情熱”を引き出してカタチにし、そのストーリーを広く伝えていくことは、やり方は違えど、ライターもカメラマンも共通するものがあると思っています。
体調も見ての通り元通り。というか、病気をする前より一層パワフルになったかも(笑)。
ここ数年は、カメラマンとしてお仕事してきましたが、ありがたいことに少しずつ、インタビュー&執筆のお仕事のお声がけいただくことが増えてきました。
「聞いて、書いて、撮って、話せる」というワンストップで、想いをカタチにするお手伝いができることにこの上ない喜びを感じております(小躍り!)
ここまで生かされたことに感謝し、これからの人生は、自分ができることで一つひとつ社会に恩返ししていきたいです。
人生折り返し地点に立った時、そんな気持ちに共感してくださる40〜50代の方も周りに増えてきました。
仲間ができることは嬉しいし、励みにもなりますね。
我々世代が元気でパワフルでいる姿は、生き方に迷っている次世代の背中を押せると信じています。
私と同じぐらいパワフルに活動されている方を、インタビューさせていただきました。
■インタビュー:演劇好きの主婦が50代で役者になった話〜56歳主婦
インタビューでは、日本で暮らす40代〜60代の女性のみなさんに、「今の自分が好きなもの、好きなこと」をテーマに、お一人おひとりにお話を伺っています。
今回、インタビューさせていただいたのは、
◆56歳 長野県にお住まいの主婦Aさん。
映画の稽古のために、長野県軽井沢から東京へ定期的に通われているとのこと。今回は、忙しいお稽古の合間の貴重なお時間をいただいて、お話を伺いました。
――――今日はありがとうございます。今朝は何時ごろ家を出られたんですか?
軽井沢の家を出たのは、朝7時。バスだと片道3時間ほどで東京・池袋に着くんですよ。前日までに購入すると、片道2,200円。安いから、東京に来るときはバスをよく利用しています。
――――では、改めて今のあなたの好きなもの、好きなことを聞かせてください。
演劇です!演劇を見るのも、するのも好き。
そして、今とってもハマっているのは、着物の着付け。
演劇で着物を着る役をもらったことで、必要に迫られて習い始めたんです。自分で見よう見まねでやってみると、なんだか大雑把になってしまうので、しっかり着られるようになりたいと思ってはじめたのですが、これがすごく面白い。
ようやく名古屋帯までできるようになったので、次に目指すは、袋帯!
――――演劇はいつから好きだったのですか?
演劇は昔から好きで、舞台をよく見に行っていたんです。長年、ずーっと見る専門。
でも、それを自分でやってみようと思ったのは、ある一つの出会いからです。
7年前に地元の長野に戻ってきた女優さんが、地元の警察とタイアップした映画を撮るという企画があり、思い切って役者として参加してみたのです。
やってみたら、映像って舞台と違ってまた面白いなと。 それからいろいろなつながりを経て、5年前に今の映画チームに所属。長野と東京を何度も往復しながら、役者をやっています。
――――5年間、東京と長野を往復するってすごいですね。はじめた頃と比べて、自分に何か変化はありましたか。
まず、お金と時間の使い方が上手になりました。東京と長野を往復する交通費を捻出するために何をどう節約するか、よく頭を使うようになりました。
なんとなくわからないうちにお金を使っちゃったということは、ほとんどなくなりましたね。
そして、生活にハリが生まれました。撮影の場所によっては、片道3時間かかる時もあるので時間的な制約も大きい。それでも楽しいし、自分に得られるものがあると思うから、5年間も通い続けられるのだと思っています。
――――自分に得られるものってなんでしょうか。
自分に得られたものとは、自分の限界を決めないで、とにかくやってみようと思えるようになったこと。
役者をはじめる前は、自分ができないと思ったら早めに手をひくタイプでした。できない自分に向き合うのは嫌なので、できるだけ見ないようにしていたんです。
でも、5年間続けた今は「できなくてもいいじゃん。若い人と比べてできないことはいろいろあるけど、自分で限界を作らないで、何事もとにかくやってみよう」と思えるようになったんです。
演劇は恥ずかしいと思ったらできないし、自分と向き合う瞬間がたくさんあって、正直苦しいこともたくさんあります。
例えば、スクリーンに自分の顔がドアップで映るなんて場面は、若い人に譲りたいところですが(笑)、でも、それを怖がってたら、役者なんてできないですよね。
難しい場面や役柄と向き合うことになっても、ただ後ろに立ってみているだけじゃなく、自分だったら、どういうふうにやるか、何ができるかを一生懸命考える。役者を通して、そんな考え方の癖がつきました。
もちろん、失敗したらドーンと凹みますよ。でも、厳しいことを言ってくれる人って、この歳になるといなくなるじゃないですか。厳しいことを言ってくれる人って、大事だなとつくづく思います。
一つの映像を作るのに、いろいろな人が関わって、みんなで頑張ろうっていう環境が自分を強くしてくれたと思っています。役者は自分に厳しくないとできない、それを教えてくれたのは監督です。
――――これから5年後の自分は、どうなっていたいですか?
これまでの5年間は、演劇を見る観客の立場から、演じる役者側になりました。
次の5年後は微妙な年代だと思っていて、仕事をしている人なら定年退職を迎えますよね。主婦だったら、介護とか家庭の問題も出てくると思っています。費用面とか、体力面とか、家庭の事情とか、どういう状況になるかわかりません。
でも、どんな状況になっても、この過去の好きなことをした5年間があるっていうのが心の支えになって、次の5年間を迎えられるんじゃないかなと思っています。
――――役者としての夢や目標はありますか?
役者って、自分と違ったものになれるのが面白いんです。役は人ばかりじゃないんですよ。カッパの役をやったこともあります。
映像を見た人から
「え?あの役、あなたがやってたの?」
って言われると、とっても嬉しい。
脇役でも、なんかあの人印象に残ってるよねって言われるような、存在感のある名演技を一回でもできればという目標はあります。
今秋には新作も発表されるので、ぜひ映画館に見にきてくださいね!!
――――今秋の新作がめちゃ楽しみですね!今日は本当にありがとうございました!
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https://rashisa-studio.com/sekaju/
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